酸化したドッグフード防止の期間。酸化の見分け方

ドッグフード


知ってる?ドッグフードが酸化したかどうかの見分け方と酸化までの期間

皆さんもご家庭で保存していた米や調味料などの食料が腐ってしまったり、カビが発生して食べられなくなった経験をお持ちのはずです。

人間の食料は時間が経過すると最終的に食べれなくなりますが、ワンちゃんたちのドッグフードも例外ではなく、加工方法や原材料に応じて劣化しその1つが「酸化」という現象で、一般的に効果で品質が高いドッグフードほど早く酸化してしまうため困りもの。

そこで今回は、そもそもドッグフードの酸化とはどういう状態なのかに触れつつ、

  • 酸化したドッグフードがワンちゃんに与える影響
  • 酸化を遅れさせるテクニック
  • 酸化防止剤の効果と危険性

など、皆さんが抱いているであろう疑問に答えて参ります。

ドッグフードが酸化する原因とは

食材の品質を劣化させる酸化とは、科学的に言うと食材に本来存在する電子が空気中の酸素と結合した影響で失われ、性質が変化してしまった状態を指し、よく目にする酸化の代表例と言えば、

  • 古い釘がサビてもろくなる
  • リンゴの断面が変色する
  • 輪ゴムがボロボロになって弾力性を失う

などを挙げられます。

実は、ドッグフードが酸化する原因は、食いつきをUPしたり毛艶を出すためフードに必ず含まれている「油」と空気中に存在する「酸素」、油は酸素と非常に結合しやすい性質を持っているため、鶏油やラードを大量に添加しているドッグフードで食いつきが良い高品質な商品ほど酸化しやすいのです。

また、肌にできるシミやソバカスの原因と言えば「紫外線」ですが、シミ・ソバカスも実は肌の酸化現象、ドッグフードの多くが遮光タイプのパッケージで販売されているのは、紫外線による酸化を少しでも遅らせるためで、さらに「高温多湿」も酸化スピードを上げてしまいます。

ちなみに、水分も酸素と結びつきやすい性質を持っているため、ドライタイプのドッグフードよりウェットタイプの方が早く酸化します。

酸化してしまったドッグフードをワンちゃんに与えてしまったらどうなる?

ドッグフードが酸化した場合、外見ではなかなか判断できないものの臭いが変化したり、風味が落ちた影響で食いつきが鈍り、そもまま酸化が進行したドッグフードをワンちゃんが食べると場合によって吐き気を催したり、下痢になったりするケースもあります。

さらに、一般的に水とドッグフードだけでワンちゃんに必要な栄養素を補えるようになっていますが、酸化によって栄養素が破壊されてしまうと、ドッグフードだけでは必要量を摂取できない状態になりかねません。

また、酸化したフードを継続的に長期間与え続けてしまうと、最悪の場合

  • 肝機能低下
  • 腎機能障害
  • 動脈硬化
  • アトピー性皮膚炎

などを引き起こす可能性すらあります。

ドッグフードが酸化するのを遅らせる方法アレコレ

経済的にも何より愛犬の健やかな成長のためにも、ドッグフードは酸化しないうちに使い切ってしまうのが賢明ですが、空気中に酸素が存在する以上ドッグフードは早かれ遅かれ必ず酸化します。

ドッグフードが酸化するのを遅らせるには、酸化の原因とドッグフードの「接点」をできる限り減らすのが一番、つまりは

  • 外気に触れる時間を可能なだけ短くする・・・ドッグフードに含まれる油は空気に触れることでどんどん酸化していくので、できるだけ空気に触れさせないよう密閉容器に入れ変えたり、しっかりエア抜きをしたジッパー付き袋などで小分け保存すると良いでしょう。また、パッケージを何度も開け閉めしていると、そのたびにフードの粒が空気に触れることになるため、1日分や1週間分など小分けで保存しておけば、空気に触れる回数を減らすことができます。
  • 温度が低く直射日光の当たらない場所に保存する・・・ドッグフードは床下収納など湿気が少なく直射日光の当たらない涼しい場所で保存しましょう。しかし、ドライタイプの冷蔵保存は酸化防止にはなりますが、外気との温度差で結露が発生しカビ発生の原因になるためNGです。なお、保存場所に市販の湿気取りなどを置くのも有効です。
  • 小分けにして冷蔵保存する・・・ウェットタイプのドッグフードは、一旦開封するとすぐに傷んでしまいますが、購入後あらかじめ小分けにして冷凍保存する手もアリです。ただし、冷凍するとフードの風味が落ちワンちゃんの食いつきが悪くなるケースもあるため、試しに少量冷凍したものを温めなおしワンちゃんに与え、食べっぷりをよく観察してから実行してください。

などといった対策が有効になります。

また過度な買いだめは避け、ワンちゃんの適切な給仕量をしっかり把握したうえで、酸化しないうちに食べきれる(使い切れる)量を購入・保管するよう心がけましょう。

犬種によって具体的な量は異なりますが、最長でも1ヶ月で使い切れる量ずつ購入・保存するようにしましょう。

大袋はドッグフードが酸化しやすい

前項でも触れましたが、大袋つまり大容量タイプのドッグフードは全てを使い切るまで時間がかかってしまった場合、残りが酸化して使い物になる可能性があるため、ワンちゃんの健康のためにも経済的にも、大容量のドッグフードを購入するときは酸化前に使いきれるか、毎日の給仕量などから慎重に検討すべきです。

また意外に盲点ですが、大袋のドッグフードは使っているうちに空間が広がり、フードの粒と酸素が触れる量(面積・体積)が増えてしまうため、小容量タイプのドッグフードより酸化するスピードが速くなってしまいます。

加えて、ドッグフードには大量の油分が含まれておりそれが酸化を進める原因の1つですが、大袋のドッグフードは長期間にわたって保存しているうち油分が全体に浸透し酸化スピードが速くなるだけではなく、ポテトチップスを数日に分けて食べると油っこくなるのと同じように、風味が格段に落ち品質も劣化します。

大袋のドッグフードは、小さなサイズで買うよりもお得になっているのがメリットですが、酸化の他にもホコリの混入など品質管理の面では何かとデメリットが多いため、基本的には短期間で使い切れる分を買い足していくスタイルが望ましいでしょう。

ただ、大型犬を飼っていたり多頭飼いで消費するフードの量が多く大袋で購入する場合は、開封後はジップ付きの保存袋などに小分けにして保存する方が良いでしょう。

ドッグフードに入っている酸化防止剤に危険性はないの?

ウェットタイプにしろドライタイプにしろ、品質が低下する酸化はドッグフードにとって避けることのできない天敵、ですので各ドッグフードメーカーは天然由来のモノから化学的なモノまで、様々な酸化防止剤を添加して酸化スピードを遅らせようと工夫しています。

「酸化防止剤」とは、自らが酸化することにより食材そのものの酸化を防ぐ食品添加物の総称で、脂溶性と水溶性に大きく分けられますが、ドッグフードによく使われている酸化防止剤としては、

  • ブチルヒドロキシアニソール(BHA)&ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)・・・いずれも化学合成により作られる脂溶性の酸化防止剤で、安定した酸化防止効果を期待できますが、発がん性が指摘されるなど健康被害を危惧する声から、近年では厳しく用途や容量が規制されています。
  • 亜硫酸ナトリウム (亜硫酸ソーダ)・・・水に溶けやすい性質を持っており、酸化防止効果のほか食品の変色抑えたり漂白する効果から、ワインや天然果汁濃縮飲料・ドライフルーツなどの酸化防止剤として使われています。過発酵防止や殺菌などの効果も期待できる半面、大量に摂取すると胃痛や胸やけを起こす可能性があります。
  • L-アスコルビン酸(ビタミンC、V.C)・・・水溶性で非常に酸化しやすいため、添加された食品の犠牲となって変色や品質・風味の劣化を防ぐ効果を発揮します。また、酸化するとビタミンCに変化するため、栄養強化剤として用いられるケースもありますが、原料に遺伝子組み換えのトウモロコシやジャガイモなどを使用する点が問題視されることも。

の3つが挙げられます。

いずれも、「100%ワンちゃんの体に悪影響がない」とは言い切れませんが、ペットフード安全法などによって用途・容量が規制されているため、市販されているドッグフードに関しては、それほど神経質になることはないでしょう。

むしろ、酸化し風味や栄養価が低下したドッグフードを与え続けると食欲低下や栄養不足に陥るだけでなく、消化器障害や食中毒を引き起こす可能性があるため、飼い主としてはドッグフードが酸化していないかしっかり管理し、酸化しているようなら愛犬に与えないよう配慮することの方が大切です。

また、最近ではより安全性の高い酸化防止剤として、

  • ミックストコフェロール・・・ビタミンEのこと、ナッツ類・緑黄色野菜・植物性油脂から抽出される天然の酸化防止剤です。
  • カテキン・・・お茶から抽出される成分、ビタミンC・Eやクエン酸などと一緒に使用することで優れた酸化防止効果や防腐謳歌を発揮します。
  • ローズマリー抽出物・・・ハーブの1種であるローズマリーの抽出物には、抗酸化作用の強いカルノソールやカルノシン酸などが含まれています。高い安全性から、日本では特に使用に関する規制は定められていません。

などといった天然由来物質のみを使用したドッグフードも販売されています。

これらは確かにワンちゃんの体への負担は軽いですが、その分化学的に合成された酸化防止剤より数段効果が弱いため、一層保存方法や保存期間に気を配る必要があります。

さらに、1つ1つのドッグフードはドッグフード安全法に則って製造・販売されていますが、複数のフードを混ぜて与えている場合は話が変わってきますし、食間に食べさせるおやつに含まれている酸化防止剤までは計算に入っていません。

ですので、ワンちゃんの体調や体重の変化や便の状態などを毎日観察したうえで、愛犬の体質に合うドッグフードを選び、給仕量やおやつを細かく調整することが大切になります。